2015年度(第50期,50周年記念)月例天文講座    (3月1日 更新)

お知らせ:* 2015年度の月例講座は,一人でも多くの方にご来場いただけるように,
       講師や講演内容のご案内を充実させようと思います.本ページ後半をご覧ください.

月日講座題目講師名(敬称略)   参考資料    
5892015年
4月18日(土)
1960年代の天文学の衝撃平林 久講演要旨 講演記録
5905月16日(土)系外惑星から宇宙生物学へ須藤 靖講演要旨 講演記録
5916月20日(土)ETは いるか?
   - 地球外の知的生命体を探る
大島 泰郎講演要旨 講演記録(暫定)
5927月18日(土)はやぶさ2の新たな挑戦吉川 真講演要旨 講演記録
5938月15日(土)兵用天文学の展開 ―
「戦場に輝くベガ」に描かれた現実
高橋 智子講演要旨 
5949月19日(土)宇宙線の歴史を屋久杉で探る三宅 芙沙講演要旨 (pdf) 
59510月17日(土)極限宇宙を探る宇宙線天文学川田 和正講演要旨 (pdf) 
59611月21日(土)なぜ宇宙はブラックホールを造ったのか?谷口 義明講演要旨
59712月19日(土)「宇宙宅急便 こうのとり」の目指したもの葛西 徹講演要旨, 講演記録
5982016年
1月16日(土)
天体写真アーカイブ
 過去の天体写真乾板のディジタル化
中嶋 浩一講演要旨, 講演記録
5992月20日(土)宇宙背景放射の50年 ー
インフレーション宇宙の重力波とPOLARBEAR
長谷川 雅也講演要旨, 講演記録
6003月19日(土)[第600会記念講演]
アインシュタインの一般相対性理論と
   インフレーション宇宙論
佐藤 勝彦講演要旨
600回記念講演会の後,祝賀会を予定しています.詳細はホームページをご覧下さい.
  祝賀会参加は予約が必要です. 駿台学園 (03-3913-5375) までお問い合わせ下さい
講師紹介(敬称略)           「参考ページ」は,講演者のホームページなど
平林 久JAXA 宇宙科学研究所 名誉教授      
須藤 靖東京大学大学院理学系研究科 教授参考ページ
大島 泰郎共和化工株式会社 環境微生物学研究所 所長参考ページ
吉川 真JAXA 宇宙科学研究所 准教授
高橋 智子山梨大学大学院総合研究部 准教授参考ページ
三宅 芙沙名古屋大学高等研究院太陽地球環境研究所 特任助教参考ページ(1) (2) (3)
川田 和正東京大学宇宙線研究所 特任助教参考ページ(1) (2) (3)
谷口 義明愛媛大学宇宙進化研究センター長・教授参考ページ
葛西 徹JAXA 有人宇宙技術部門 HTV技術センター 主任開発員参考ページ(1) (2)
中嶋 浩一一橋大学 名誉教授
長谷川 雅也高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所 助教参考ページ
佐藤 勝彦自然科学研究機構 機構長 参考ページ

講演者,講演概要,紹介

(紹介文は本ページ管理者中嶋の作成になるものであり,講演者との打ち合わせなど
   により随時変更されます. 以下は,2月21日 作成のもの.)

================= 速報 =================
*3月19日,佐藤勝彦先生:
 佐藤勝彦先生は,国立天文台,核融合科学研究所,基礎生物学研究所,生理学研究所,
分子科学研究所の5研究機関から構成される大学共同利用機関法人「自然科学研究機構」
の機構長です.(機構長あいさつ 参照,以下,中嶋ブログより)
 講師の佐藤勝彦先生は最近ますますご活躍されています.12月13日には,国立天文台講演会
で,アインシュタインの一般相対性理論100周年を記念した「アインシュタインの相対性理論
と宇宙の創生」のお話をされました.(私も拝聴しました.)また1月12日には,皇居での
「講書初の儀」で,「宇宙はどのように始まったのか?  現代物理学が描く創世記」という
お話をされました.(朝日新聞記事)
 また,佐藤先生と日銀審議委員木内登英氏との興味深い対談が,日銀の広報誌
『にちぎん』2015年冬号に掲載されています.専門用語への注釈もあり,わかりやすい内容と
なっています.ぜひ一読を!(駿台学園受講者の方からご紹介をいただきました.)


================= 既報 =================
*4月18日,平林先生:
 平林先生は,長野県のご出身で,専門は電波天文学およびその関連分野です.
 50年前の先生は,天文学の研究を始めるべく,東京大学理学部物理学科,天文学科課程
に進学されたところであり,この50年はまさに先生の天文学の研究と重なる時代です.
 50年前の頃は,「宇宙背景放射の発見」,「パルサーの発見」,「クェーサーの発見」
など,特に電波天文学の大発見が相次いだ時期であり,天文学の大きな飛躍の時期でも
ありました.実際,その後の宇宙研究の発展は目覚ましいものがあり,近年の宇宙像は,
50年前には想像もできなかったものとなっています.平林先生には,この半世紀のドラマ
チックとも言える天文学の発展の道筋をたどっていただく予定です.

*5月16日,須藤先生:
 須藤先生は,高知県のご出身で,専門は物理学ですが現代物理学のフロンティア・最前線
のテーマとして,ダークエネルギー,ダークマター,太陽系外惑星,の研究に取り組んで
おられます.
 今回のお話は,太陽系外惑星をメインテーマとし,さらにその先にある地球外生命体の
研究の最前線のお話をしていただく予定です.
 1995年に最初の太陽系外惑星の発見があって今年で20年になります.発見当初こそ系外
惑星の探査はたいへん困難だったものの,近年の系外惑星探査衛星「ケプラー」によって,
その数は爆発的に増えてきています.また想像もしなかったような異常な惑星も発見されて
います.(これらの状況については,昨年夏の北軽井沢の講座で,井上優貴先生から聴きま
した.)
 このような状況を受けて,系外惑星研究は次の重要な段階に達していると言えます.すな
わち,「生命体の存在」の検証です.須藤先生はこちらのご研究でもいろいろなアイデアを
発表しておられます.須藤先生の2014年のプレゼン資料がこちらにありますので,ぜひご覧
ください.(pdfファイル)

*6月20日,大島先生:
 大島先生は,駿台学園の講座でもたびたびお話を頂いております.先生のご専門は「生命
科学」ですが,これまでのお話のテーマは主に「宇宙と生命」に関することでした.これは
上記にもあるように近年ますます重要な話題となっております.
 今回の講演テーマは「地球外に生命はあるか (副題)ETは いるか」です.これは「地球
上の生物の進化を検討しながら地球外の世界での知的生命の可能性を考える」というものです.
 知的生命としてのわれわれ人類は,地球上に生命が誕生してから30〜40億年という長い年月
の進化を経て出現しました.数十億年といえば寿命の短い恒星は燃え尽きてしまう年月です.
仮に惑星が数多くあったとしても,こんなにゆっくりした進化では,知的生命の出現に至る
のはかなり困難ではないかと思われます.何か生命の進化を「加速」するメカニズムが必要
なのではないでしょうか.
 これをわれわれの地球で考えてみると,たとえば小惑星が地球に落下して恐竜が滅びたよ
うに,生物の「大量絶滅」が何度かあって,これがかえって新しい種の出現をうながし進化
を加速させた,ということにはならないでしょうか.また,大量絶滅と宇宙的現象との関連
(たとえば至近距離での超新星爆発など)についても考える必要があります.
 このような新しい切り口からまたまた「宇宙と生命」について,大島先生のお話を伺いたい
と思います.

*7月18日,吉川先生:
 吉川先生のご専門は太陽系全般の研究ですが,ご存じのように「はやぶさ」などの太陽系
探査機の関連でも大活躍をしておられます.駿台天文講座でも,2010年9月に「はやぶさ」の
お話をしていただきました.今回の「はやぶさ2」でも中心的な役割を果たしておられます.
 「はやぶさ2」は順調に飛行を続けており,すでに解説書なども刊行されています.
(例:『小惑星探査機「はやぶさ2」の挑戦 』松浦 晋也 著)また,4月27日には,記者会見
の発表も行われました.(動画配信)
 今回は,直接に関係者のお話が聴ける貴重な機会ですので,ぜひご来場ください.

*8月15日,高橋先生:
 (講演の前後に「戦場に輝くベガ」を上映しました.)
 高橋先生のご専門は科学史・科学技術論の研究ですが,終戦の70周年の記念日にあたり,
「兵用天文学の展開」と題して科学と戦争の問題をお話いただくことになりました.
 副題の「戦場に輝くベガ」というのは,昨年の『星ナビ』7月号にも紹介されましたが,
太平洋戦争のころ星を頼りに夜間飛行で南方の爆撃に行く飛行士と,その星の正確な位置を
人海戦術で計算するために動員された女子学生のものがたり,ということです.最初に山梨
県立科学館のプラネタリウム上映映画として制作されました.その後小説『戦場に輝くベガ』
も刊行され,また動員された女子学生のドキュメント『聖マーガレット礼拝堂に祈りが途絶え
た日 ― 戦時下、星の軌跡を計算した女学生たち』も刊行されています.詳しくはこのプロ
ジェクトのホームページをご覧ください.(このページから『星ナビ』の記事も見られます.)
 なお,女子学生が天文計算を行った「海軍省水路部」は,昨年の8月16日の講座で金川先生
からお話のあった「海上保安庁水路部」(現「海上保安庁海洋情報部」)の前身です.
 

*9月19日,三宅先生:
 三宅先生は,名古屋大学高等研究院太陽地球環境研究所の特任助教で,ご専門は宇宙線
物理学です.
 このほど,名古屋大学理学部・大学院理学研究科 広報誌 [理フィロソフィア] に,三宅
先生のご研究の内容が紹介が掲載されましたので,ご覧ください.ウェブから見られます.
(こちら,pdfファイル)
 ご研究の内容は「屋久杉の年輪を調べることによって,1600年前までの宇宙の現象を調べ,
西暦775年と994年に宇宙線の異常があったことを突き止めた」というものです.


*10月17日,川田先生:
 (講演者が変更になりました)
 川田先生は,東京大学宇宙線研究所の特任助教で,ご専門は高エネルギー宇宙線研究です.
高エネルギー宇宙線の大規模な実験装置が,アメリカ,ユタ州と,チベット高原に建設され
ています.そしてそこでの最近の研究成果が,科学技術振興機構のサイエンスポータルに
報告・解説されています.内容は「特にエネルギーの高い最高エネルギー宇宙線が,宇宙の
どの方向から飛来するのか,その手がかりをつかみつつある」というものです.


*11月21日,谷口先生:
 谷口先生は愛媛大学教授で,愛媛大学宇宙進化研究センターのセンター長を勤めておら
れます.ご専門は銀河天文学で,近年は,ハッブル望遠鏡による「宇宙進化サーベイ
(COSMOS)プロジェクト」で宇宙初期の銀河の研究,またすばる望遠鏡を用いた「塵に覆
われた銀河 (Dust Obscured Galaxy, DOG) 」の研究で活躍しておられます.特に DOG
の研究 では,銀河中心の巨大ブラックホールの形成のなぞが解明されつつあります.
 谷口先生にはまた,一般向け天文解説書の多数の著書があります.(解説書の一覧は
こちら (google) *12月19日,葛西先生:
 葛西先生は,JAXA(宇宙航空研究開発機構) 有人宇宙技術部門 HTV技術センターの主任
開発員で,ご専門は「こうのとり」と呼ばれる宇宙輸送船の機体設計です.同じJAXAでも,
宇宙科学研究所の「はやぶさ」などは科学ミッションですが,「こうのとり」は実用ミッ
ションです.お話しでは,科学ミッションと実用ミッションの違いがどのあたりにあるか、
などについて伺う予定です.
 「こうのとり」の特設ページは こちら.
 こうのとりの切り離し,大気圏突入のライブ中継の録画は こちら*1月16日,中嶋:
 「講演要旨」をご覧下さい.


*2月20日,長谷川雅也先生:
  長谷川雅也先生は,高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所,助教で,
 実験的宇宙物理研究グループ(羽澄研究室)の "POLARBEAR" の開発・観測
 に携わっておられます.お話しでは,POLARBEA を使用して「宇宙背景放射」を詳しく
 観測し,宇宙初期のインフレーションの証拠となる「重力波の痕跡」を探る,という
 プロジェクトを説明されます.「インフレーション」は,次の回の佐藤勝彦先生の発見
 されたものです.
  なお「宇宙背景放射」も,駿台学園天文講座同様,昨年で50周年でした.


*3月19日,佐藤勝彦先生: (速報へ)