*自作感 ・可能な限り全自作 ・「ものづくり」を楽しもう. *自作歴 ・自己紹介(略) *製作歴 ・3台しか作っていない: 25cmニュートン 25cmカセグレン 40cmF10.7カセグレン ・1台5年くらい *反射望遠鏡の構造 グレゴリー,ニュートン,カセグレン,ナスミス *最初の望遠鏡 ・製作状況(略) ・結果は,鏡面精度は1/3λ 測定が難しかった
*測定技術について ・合格ラインはどこか? F値で異なる カセグレンのF3であれば大変厳しい ナイフの位置の精度 0.01mm程度 ・うまく測定できない理由 周囲の風でも動く 達人ならばこれでも可能,素人はむり →そこで: 素人でも測定できる装置の開発 1) (振動傾き)リモコン操作 2) (風で揺らぐ)パソコンに映像を取り込む 3) (携帯可能)ノートパソコンの制御による自動測定装置 ・これらを(駿台学園)研磨講習会で使用 測定結果の例(右図)
*望遠鏡の製作 ・カセグレンの諸方式 純カセグレン ダルカーカム リッチークレチアン → それぞれの方式で,鏡面の形状いろいろ ・25cmカセグレン → 2004年11月天文ガイドに紹介 *40cmカセグレン,製作状況 ・2005年,計画スタート ・まずは主鏡の製作(砂ずり) 主鏡の穴あけ 卓上ボール盤で ピッチ板 シリコンで ピッチ研磨は人力では無理なので,研磨機を製作 放物面への整形 → 小さいピッチ板を作成して局所的に研磨 ・副鏡の製作 副鏡は凸面鏡なので,凹面鏡を作ってニュートンリング によるフリンジテストを行う. 基準面(凹面鏡)はフーコーでテストできる 真ん中が欠けたピッチ板で研磨して凸面鏡を作る. プロのようにきれいな平行縞模様は難しい. ・鏡筒の製作(略) ・架台 簡単な構造の赤道儀にする. ウォームギヤも,バーベルから自作 赤道儀,鏡筒,おもりで 150kg 構造部分の厚板は,軽量化のために無垢から中貫加工. アルミは自分の家でアルマイト加工. ・コントローラ 基板やプログラムを自作 ・鏡筒(60kg)の持ち上げ 治具を作る ※教訓: 難しい作業はモチベーションの高いうちに 毎日少しだけでもやってゆく 家族から見放されないように
*望遠鏡の運用 ・観測場所への移動 → 軽自動車を改装 ・ファーストライト 土星が二重に見える! → 主鏡の取り付け金具の 締め付けを緩めて解決. ・望遠鏡を携えて遠征 星祭などに参加. ・今後の改良 副鏡を再製作したい.
*次期計画 ・5年も経つと技術の進歩も著しい. ・複合素材を使用 ・パルスモーターでダイレクトドライブ
*まとめ ・自作のおもしろさ ・自分への挑戦 ・あきらめずに ・限界を自分で決めない
ーーーー質問ーーーーーーー *副鏡の精度向上はどのようにしてゆくか? 誰に聞いてもなかなか教えてくれない,企業秘密. 自分で見出すしかない. 回転の速さを調節してできないか. *こだわりは? 市販品は真似できない,自分独自の構造で. 自分のできる範囲でやると,市販品とは異なる形になる (専門の知識を活用) 高い精度の部品は自作では無理 電気的に補正するとか *費用は? 5年間の小遣い 家族との関係に配慮 *家の中の保管? 軽自動車の中に保管 今の所熱などは影響されていない 振動にも耐えられている. 以上