12月15日(土)、 米山忠興先生講演記録   (中嶋作成)

月と暦   


◎五行説と「えと」,十干について

 中国では「五行」は 木火土金水 であるが,インドにも同様なものがあり,卒塔婆に刻んである.
 五行をそれぞれ「兄」と「弟」に分け,10進法とする.(これは手の指の数)
 これに 甲,乙,丙,丁,戊,己,庚,辛,壬,癸 の10文字を割り当てる =「十干」.

 これとは別に,1年の月数にちなんで12進法を作り,次の文字を割り当てる =「十二支」.
  子,丑,寅,卯,辰,巳,午,未,申,酉,戌,亥

 十干と十二支を組み合わせると,60進法の数え方ができる =「干支」


◎干支年と西暦年の対応の計算方法   *甲,乙,丙 は,必ず下一桁に対応する.(甲,乙,丙,丁,戊 はそれぞれ 4, 5, 6, 7, 8, )  *そこで,求めたい干支年の十干から,西暦年の下1桁を求める.(例,戊辰であれば戊は 8)  *どれか1つの年の干支を調べる.(例,1996年は 丙子)  *その年の近くで下1桁が一致する年の干支を求める.(例,上の例では 1998年で,これは戊寅)  *次に十二支の差を求める.(上の例では 寅 と 辰 で,10の差)  *十二支は,10年経つと2つ戻る(または10年戻ると2つ進む)ので,十二支の差が 0または12に   なる年を計算する. (上の例では 10年戻って差を12とすると,1988年で,これが 戊辰)  *1988年から60年前,120年前,180年前などを計算し,歴史的知識から西暦年を確定する.    (上の例では,120年前の1868年,明治元年)  (例2と年齢の呼称は省略)
◎十二支と方位,時刻 方位,時刻での十二支の使われ方を,簡単に説明.
◎五行説と方位,季節 (時の鐘は省略) 五行説の 木火土金水 はどのように方位,季節に用いられるか.  方位では,土 は中心の扱い.  季節では,土 は四季に等分される. →「土用」は各季節にある.
◎太陽暦,太陰暦,太陰太陽暦(旧暦) それぞれの暦の簡単な説明.
◎二十四節気と,太陰太陽暦の作り方 良く知られている二十四節気と,それを使った旧暦の作り方の簡単な説明. (閏月については,説明省略)
◎六曜と月齢の関係について  *六曜にはどんなものがあるか.  *旧暦では,各月の朔日(ついたち)の六曜が決まっている.  *月が替わると,六曜に「トビ」が生じる.これで月齢の新月がわかる.  *「トビ」から日数を数えれば,月齢がわかる.  (「おにおににし」については省略)
◎六曜のトビ,六曜と月齢,節気と六曜,干支年の計算の,実例問題  
[質問] 七十二候について   > 二十四節気をさらに細かく分けたもの.中国の節気は日本の季節に合わないので,     日本の気候に合わせて改訂された.