昨年度は、4月に渡邊先生に太陽研究の基礎的なお話を伺い、6月に岡本先生から太陽コロナの加熱の問題のお話を伺いました。そして今年度も冒頭に渡邊先生に太陽のお話をしていただきますが、今回は早くも太陽研究の核心に関わる大問題がテーマとなっています。
「大問題」というのは、太陽黒点の増減とその11年周期の問題です。よく知られているように、太陽の黒点の数は約11年という周期で規則的に増減を繰り返すのですが、これがどのようなメカニズムで引き起こされるのか、まだ全く解明されていません。さらにこの11年周期についても、過去には大きな不規則変動もあり、どこまで規則的なのか予断を許さない状況です。
そのような中、近年は黒点数の増加のペースが例年になく早いという傾向が見られるようになっており、何か新たな異常の前兆かという懸念も生じています。今回の渡邊先生のお話で、これらについての最新の研究情報を伺う予定です。
(中嶋記)