2014年4月19日(土),辻篤子先生講演,

  村山定男先生 そして、科学を伝えるということ
                    (中嶋メモ,作業中)

   「再読み込み」「最新の情報に更新」を実行してください. *自己紹介  朝日新聞記者  小惑星8414番 ATSUKO がある.  経歴    科学朝日編集   アエラ編集   アメリカ総局勤務   科学関係論説委員   オピニオン編集部 *村山先生の思い出  (辻先生の新聞記事)  五島プラネタリウムの写真(設立に尽力,最後の館長)  自宅の望遠鏡の写真(火星の観測の研究を行われた)  テレビの科学解説にたびたび出演された.  山形の隕石探しの写真,屋根を破った隕石の写真(隕石の研究を推進された)  『星の手帳』小尾先生(小学校の同級生),藤井旭先生,古在先生と,4人で編集委員をされた.  チロ天文台の話(間もなく閉鎖の予定?)  ハレーすい星のオーストラリアツアーの写真,他  星の手帳,チロ賞の第1回受賞者との宴会の写真  星の手帳の編集会の写真  2003年の火星大接近の時の写真   (先生はこの時張り切りすぎて体をこわされた.)  火星のスケッチ,約1000枚,フランス天文学賞  米寿の祝いの写真  白河天文台の写真  プロとアマの懸け橋として,他の人にできないことをなさって来た.   「サイエンスの入り口として,天文に興味を持ってもらいたい.   豊かな世界観,宇宙観,生命観をもってもらいたい.」というお気持. *辻記者による,科学関連新聞記事より  (人生観・世界観を変えるようなできごと) ・「DNAは怖い」ー 新聞記事   遺伝子決定論から「やわらかな遺伝子」へ (この題名の本がある - 中嶋注)    記事「朝寝坊は遺伝子のせい?」 親の習慣が身についただけ    DNAは可能性に満ちている,新たな環境による目覚めを待っている.    設計図というより楽譜か台本? クローン牛にも微妙な違いがある.     エピゲノムの新聞記事?(エピゲノムによる遺伝子制御の説明) ・しられざる窒素『大気を変える錬金術』 書評リンク   生命を育み破壊する窒素   窒素と人間    タンパク質,DNAを構成する    大気中の窒素はそのままでは利用できない    → 1902年,窒素の利用の必要性の訴え     → ハーバー・ボッシュ法で解決       人類が利用する窒素の半分は工場生まれ    窒素循環が人間にあたえる影響    ハーバーの一生(毒ガスとユダヤ人迫害)    火薬の原料でもあり,戦争に関係 (書評リンク参照 - 中嶋注)   アタカマ砂漠とチリ硝石(奪い合いで戦争が起きた)    地震が起きたイキケが,積出港だった    アタカマには,科学記者仲間で,ALMAと日食のツアーに行った   ※最近はリチウムの産地で有名 ・セシウム・ストロンチウムの別の顔   放射能を出す元素として,このところ有名   → しかし,以前から,私たちの生活に密接な関係がある.    セシウムは,原子時計として使われている    ストロンチウムは「光格子時計」に使われる    (6500万年に1秒の狂いしかない → 次世代の標準時計へ)   2つの元素が明るい話題で語られるようになってほしい. ・うるう秒の話題   衛星覇権 New Satellite Race 朝日新聞Globeページ    (時の基準が宇宙へ → GPS の原子時計)   うるう秒の歴史とGPS時計    1981年からGPS時計はうるう秒を入れていない.    → 世界時もうるう秒をやめようという意見が.     記事「うるう秒時間切れ」     イギリスは反対,そんなに簡単なことではない.     中国,カナダも反対 → 詳しい解説記事    → 「時」が地球の自転から離れるのは人類史的な出来事ではないか.  *理科教育の問題 ・記者有論(2014年1月21日)リンク  「イギリスの理科教育の考え方について」    科学者養成(ライフ・イン・サイエンス)ではなく,     日常生活の中の科学(サイエンス・イン・ライフ)の勉強    生物(あなたの遺伝子,健康の維持),物理学(宇宙の中の地球,放射性物質),     化学(空気の質,食品)などのテーマが.  → 科学的な考え方を養う    科学を市民の観点で見る, ・科学リテラシーとは何か   日常生活に対する科学や技術の影響を理解する   ・・・    ・・・・ ・科学についての考え   データとその限界   リスク   科学と技術に関連して決定を行う   ・・・・ ・科学の効用   よりよく生きる   豊かに生きる   安全に暮らす   この地球に生きるということ   知らずにいるのはもったいない *まとめ(次のようなことを話した)  遺伝子とはどんなものか  窒素はどんな意味があるか  時とはどんなものか(元素との関連で)  記者としてこれらを書いてゆきたい.
[質問] *アポロ月着陸で村山先生が解説していた.  理科教育は知識の伝達ではないと思う.  地震を予知できない地震学,宇宙の無限有限もわからない天文学,  これらをどのようにお考えか.  → よくわかってきたことも多いが,   (地震にしても)物理的なことがまだわかっていない.   「地震予知」は「わからない」ということも伝えるべき.    答えは一つ,という教え方をしないように.    わらないことがある,確率の問題,という科学観を持たねばならない,    またそのことを教えなければならない.  → このような観点で判断をする必要がある.    1000に一つの確率を,「ないこと」という観点から「あるもの」として対応する.    それでは 100万に一つはどう考えるか.  → 次の世代の人に期待 *記事を書くときに,どのような方法で情報を集めるか  → 調べることは果てしがないので,どこかで見切りをつける.難しい判断.    わかった人に聞く.キーパーソンを何人か確保しておく.    多ければ多いほど良いことは確かだが,時間の制約が・・・                                 以上