右のパワーポイント画像をクリックすると拡大します. ◎はじめに はやぶさ1号は,小惑星「イトカワ」の探査に 成功した. 小惑星「イトカワ」 日本のロケットの生みの親,糸川英夫博士にちなんで JAXAで名前が付けられた. はやぶさ2が向かうのは,小惑星 1999 JU3 これは「仮符号」で,名前はまだない. 小惑星 1999 JU3 の名前を,JAXAホームページで公募
◎最近の太陽系探査 ついこの間,ニューホライズンズによる冥王星の写真が公表された. クレータがあまりなくて山や氷の原がある! > 変わった世界が見えてきた > まだまだ未知の世界がある. 小惑星の分布と数 ハッブル望遠鏡で見た小惑星 探査機が見た小惑星 イトカワに比べると大きいものが多い. 探査機が見た彗星 ロゼッタによるチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の観測が圧巻 大きさ比べ(NASAのページから合成) イトカワは大変小さい 小惑星「ヴェスタ」 小惑星「ケレス」 準惑星「冥王星」 近年の主な探査機の成果 去年から今年はみごとな観測が多く,記念すべき年. ※小惑星探査の意義 科学(太陽系と生命の起源と進化)> はやぶさ2は, 生命のもとになる物質を探査 スペースガード(衝突を事前に検知) 資源(未来) 有人ミッション(火星以前の準備として) 技術 文化 ※日本の探査の特徴は,小さい天体で,サンプルリターンを ねらう.
◎「はやぶさ」の復習 日本の探査機の歴史 日本のミッションは特徴のあるものが多い. はやぶさの特徴 サンプルリターンは世界初 2003年〜2010年 (企画は1985年に始まる) ミッションの全体図 はやぶさ探査機の技術の特徴 技術への挑戦 電波で位置を決めるのは困難なので「光学航法」を採用. 地球への帰還 はやぶさ,想定外,いろいろ はやぶさのもたらしたもの 社会的反響 感動 チームワーク ロバスト性の向上 若い世代に夢を
◎新たな挑戦「はやぶさ2」 1.科学的意義: 有機物の探査(C型小惑星) 2.技術的意義 3.探査としての意義 太陽系の誕生と進化を解明する 隕石のキャリブレーション > 隕石は地球の影響が大きいので,それを 補正する. 小惑星探査計画の経緯 はやぶさは「ミューゼスC」計画 2006年にはやぶさ2の計画が始まる
◎はやぶさ2,打ち上げドキュメント 〜初期機能確認,巡行フェーズ移行まで 他の衛星も搭載されていた ロケットは,通信が途絶えないようにして まず地球を一周,その後衛星を切り離す. スタッフは相模原の管制室に, マネージャは種子島に(記者会見のため) 私は軌道の部屋にいた 探査機の分離の映像 最初の3日間のクリティカル制御の内容 次の1か月くらい,徹底的にテスト イオンエンジン,Kaバンド通信テスト, イオンエンジンの連続運用 > すべて成功 いまは軌道の精密調整中 本年暮れにスイングバイ 地球スイングバイは,2015年12月3日 はやぶさ2の現在位置
◎はやぶさ2のミッションの内容説明 サンプル取得方法 衝突装置が爆発, 穴が開いたらそこへタッチダウンしてサンプルを取る 分離カメラでリアルタイム撮影 破片の衝突を避けるのが難しい 探査対象の小惑星の特徴 大きさ比べ 2018年夏,到着予定
[質問] *次のミッションはどのようなものを考えているか? > イカロスとイオンエンジンの組み合わせ. 50mくらいのソーラーセイル. トロや群小惑星を探査. 大変時間がかかる ソーラーセイルでは発電ができる. *予算を獲得する流れ? > 審査会の評価を何回も受ける. コストが増えると計画が中止になってしまう. はやぶさ2では切り詰めながら計画を作成. *1999 JU3 の古さ? > 46億年前,微惑星として誕生し, それから少し変化しただけと思われる. アメリカのミッションも丸い小惑星を探査. 小さいけれど丸いものが多い. *有機物が見つかったら,どのようなことがわかるのか? > アミノ酸の光学的性質をまず調べる. 地球上の有機物はすべて右旋性であるが, これは小惑星でも同じか? *遠方からの制御はどのように? > ケースバイケース. 間に合えばメールを送って制御. 緊急のものは自律制御. 以上