2022年6月18日 第675回 月例天文講座 

初期宇宙の観測的研究

   東京大学大学院理学系研究科 教授 柏川伸成
       (右図は駿台学園北軽井沢天文台で撮影したM51銀河)


 宇宙は138億年前にビッグバンによって始まったと考えられています。気の遠くなるような長い宇宙の歴史のなかで,天体はさまざまな進化を遂げて現在の姿になりました。星が無数に集まった集団、それが「銀河」です。そしてその銀河もこの宇宙には無数に存在します。私たちはその中の1つ「天の川銀河」に住んでいるのです。

 まずこの「銀河」という天体についてわかっていること、わからないことをご紹介します。このような宇宙に無数に存在する銀河は,いつ,どこで,どのように誕生したのでしょうか?いま、宇宙はどこまで遠くを観測できるのでしょう?宇宙の果てにあるような遠くの銀河はどうやって見つけるのでしょうか?遠方宇宙をとらえる「すばる望遠鏡」が解き明かす宇宙の姿について、その研究の最前線をご紹介します。




参考(中嶋記)
柏川先生ホームページ
観測史上最も遠い134億光年かなたの銀河を同定(柏川先生、研究紹介)