駿台ジュニア天文教室、2018年11月17日  (2018年11月7日作成)
◎前回の復習
 *前回のおはなし
  宇宙と生命(アストロバイオロジー)
  アルコールやアミノ酸などの模型を工作
◎太陽黒点(こくてん),爆発現象(ばくはつげんしょう)
  → SDO衛星(えいせい)画像のホームページより
    10月28日~11月15日の太陽(画像は省略)
    宇宙天気予報(てんきよほう)より、フレア状況(じょうきょう)
  → 黒点も爆発も、あいかわらず少ない
    
◎11月のほしぞら
 * 流星群(りゅうせいぐん)のお話し
   → 「流星」とは ながれぼし のこと.
   → 流星がいちどにたくさん見えることを 流星群 という.
  ・しし座流星群:  11月17日の前後   ユーチューブ画像
     → 2002年によく見えた.最近はあまり見えない.
             
  ・ふたご座流星群: 12月14日の前後
     → 毎年よく見える.
                   (図はステラナビゲータより)
 * 17日夜の星空を,ステラリウムで説明
   → 月と火星が見える.東の空にはぎょしゃ座のカペラが
     見えてきた.      月と火星の写真(昨日自宅で撮影)
     秋の南の空は,目立った星座がない.
     今日あたり見えるはずの「しし座流星群」の,しし座が見えない!
     → 流星は,しし座を中心に全天に広がるように見える.
       → しし座がなくても「ながれぼし」は見える.
◎今日の大人の講座のお話し
  → オールトの雲と彗星
    → 「彗星(すいせい)」とはなにか,どこからやってくるか.
      → 太陽系(たいようけい)のはるかかなたに「オールトの雲」と
        よばれる彗星のすみかがある.(図は 国立天文台)
          
◎彗星について
 *どんなふうに見えるか?   彗星の写真
  → ほうきのように見えるので「ほうきぼし」
    (「ながれぼし」とはぜんぜんちがう.)
    → ながれぼしは一瞬であるが,ほうきぼしは数日間は見える.
 *いつ見えるか?
  → 予告なく突然あらわれる.(「彗星のように登場する」)
    (「ハレー彗星」のように決まった時期にあらわれるものもある.周期彗星)
    → 突然あらわれた彗星を最初に発見すると,その人の名前がつく.
        いけや・せき彗星 → 池谷さんと関さんが発見.
           
    ※ 200年前のフランスで,いっしょうけんめい彗星を
      発見しようとした人がいた.
      → シャルル・メシエ
      → 生涯で13個の彗星を発見した.
                  (図は ウィキペディアより)
 *惑星・太陽系との関係は?
  → 惑星の 軌道(きどう)は 円軌道(えんきどう),
    彗星の軌道は,大きな 楕円軌道(だえんきどう)
             → 図(国立天文台)
 *何でできているか?         
  → 岩石を含んだ氷のかたまり.→「よごれた雪だるま」
  ※ クッキーアイスクリームに似ている.
  → 太陽に近づいてアイスがとけると,蒸発して「尾」ができる.
    → 周期彗星は,何度も太陽に近づくので,アイスがなく
      なってクッキー(岩石)だけになる.
    → チュリモフ・ゲラシメンコ彗星(アストロアーツより)
     (こんな形にも! Wikipedia より)
    → アイスといっしょに飛び散ったクッキーは,「流星群」になる!
◎メシエカタログのお話し
 *彗星はどうやって発見するか.
  → 毎晩,望遠鏡で空をながめて,「ぼんやり見える天体」をさがす.
                   (写真は駿台天文部撮影)
 *ぼんやり見えるけれども「彗星ではない」天体がある! (こまった! じゃまだ!)
  → メシエさんは,じゃまな天体のリストを作った. → 「メシエカタログ」
    → 100個あまりの天体が集められている.
                                   
 *どんな天体か?  
  → 「星雲(せいうん)」,「星団(せいだん)」,
    「銀河(ぎんが)」           (写真は国立天文台)
                     
  ※ また別のジュニア講座でくわしく説明します.
  ※ メシエカタログの天体を 「メシエ天体」 という.
    → M1, M2, M15, などの名前で呼ぶ.
      → M78星雲は,ウルトラマンのふるさと(ユーチューブより)
◎駿台学園の大型望遠鏡の天体写真 (※ 写真2枚配布)
  → 駿台学園,北軽井沢大望遠鏡
    デジタル写真が撮れるようになったので,紹介します.
                                 
 *球状星団(きゅうじょうせいだん)の写真,M2
   → 星がぎっしりとたくさん集まっている天体を 球状星団 という.
 *惑星状星雲(わくせいじょうせいうん)の写真, M27
   → 丸いかたちできれいな色の天体を 惑星状星雲 という.
 ※ これからもいろいろな写真が撮れるようになるので,ご期待ください.
 ※ 夏休みに合宿して,自分の天体写真を撮影(さつえい)しよう!
※ 出席シール台紙と,シールについて.
  今月のシールは「金星」(→ どんな星か知っているかな?)
  → 金星について(JAXAのページ)