干支{えと}について
現在では,日にちの呼び名は「何月何日」ですが,カレンダーの
なかった昔は,2つの漢字を使って呼び名を決めていました.
第1の漢字は,
甲,乙,丙,丁,戊,己,庚,辛,壬,癸
の中から一つ,第2の漢字は,
子,丑,寅,卯,辰,巳,午,未,申,酉,戌,亥
の中から一つを取って組み合わせます.
これらを順番に,甲子,乙丑,丙寅,丁卯,戊辰,, のように組み合わせて行くと,
60日で元の組み合わせに戻ります.この方法を「干支{えと}」と言います.
中国では,紀元前の殷の時代(またはそれ以前)から用いられ,現在まで続いています.
同じ干支の呼び名は,年を数える際にも用いられます.日にちの干支は現在ではほとんど
用いられませんが,年の干支は歴史の中で最近まで用いられました.例えば明治維新の際の
新政府軍と旧幕府軍との一連の戦いは,明治元年の干支の戊辰{ぼしん}に基づいて
「戊辰戦争」と呼ばれます.
人間が60歳になると,生まれた年の干支と同じ干支になるので「還暦」と言うわけです.