駿台ジュニア天文教室、2019年1月19日  (2019年1月19日作成)


◎前回の復習 *前回のおはなしは「太陽の動きとこよみ,冬至」(復習は省略)  ※小学理科参考書(受験研究社)より.
◎太陽黒点{こくてん}(太阳黑子),爆発現象{ばくはつげんしょう}  → 黒点も爆発もあいかわらず少ないので,今回も省略.(来月やります)
◎1月の天文の話題 *冬の日の出について.  → 1日の長さがいちばん短いのは「冬至」の日(12月22日)だけれど,    日の出がいちばん遅いのは1月8日ころ.    → 「均時差{きんじさ}」という現象{げんしょう}によっておこる.         *月の動きと見え方,表面のようす(小学理科,4,6年)  ・月の動きと見え方   → 月は,最初,夕方の西の空に「三日月{みかづき}」となって見えてくる.   → 日がたつと,だんだん大きくなり,東の空にうつって行く.   → 三日月から12日くらいでまん丸の「満月」になり,夕方の東の空から     上ってくる.              今夜見える月(クリックで拡大)引用元   ※ 今夜見える月は,三日月から10日目の月で「十三夜の月」    という.  ・表面のようす   → 黒っぽく見えるところを「海」というが,水はない.   → 丸い穴ぼこを「クレーター」という.     → クレーターは,大きな隕石{いんせき}が衝突{しょうとつ}してできた穴.     → 衝突のときに飛び散ったかけらが,放射状{ほうしゃじょう}にひろがっている       のが見える.   「光条{こうじょう}(射紋系統)」                    ※小学理科参考書(受験研究社)より.
◎隕石とクレーター(凹坑) *「クレーター」ってなあに?            写真   (引用元
 → 月の表面に見られる穴ぼこ
   地球にもあるが,大部分はなくなってしまった.(なぜ?)
   → 雨が降って地形がけずれてしまった.
 → 地球のクレーターの例            「アリゾナ(Arizona)クレーター」       (なぜアリゾナに残ったか?)          (引用元 Wikipedia
   → さばくなので雨が降らない.
*クレータの特徴は?
 → 丸くえぐれている.
   まわりに何かが飛び散ったように見える.   月のコペルニクスクレータ(哥白尼环形山)       (なんというか?)               (引用元 Wikipedia
    → 光条
   *クレータはどうしてできるか?
 → 大きな隕石が地面に衝突してできる.
   → チェリヤビンスク隕石と衝突の穴(2013年2月) ユーチューブ                 (引用元) *日本にあるクレータ.  → 日本にはクレータらしい地形は見られない.(なぜ?)
   → 日本は雨が多いので,どこもクレータが残らない.
   → 一つだけ「御池山クレータ」というのが発見されている.      (発見した人は,今日お話をする坂本さんという人)    → かたちではクレータとわからないが,      岩石を偏光顕微鏡{へんこうけんびきょう}で調べるとわかる. *岩石を偏光顕微鏡で調べる.  → 偏光で調べるといろいろな色が出るので,鉱物{こうぶつ}の種類がわかる.          → 御池山クレータのまわりに,隕石の衝突でできた鉱物が    見つかった.(衝撃変性石英{しょうげきへんせいせきえい})           (引用元 Wikipedia)             ※岩石の顕微鏡観察は中学1年の理科のテーマ (文英堂参考書).  ※今日見ている岩石は,石灰岩{せっかいがん},橄欖石{かんらんせき}
◎「偏光(偏振)」のお話しと実験 *偏光板  → ぐるぐるまわすと,見えたり見えなくなったりする.              *岩石の偏光顕微鏡                      (引用元)  → 薄く切った岩石の標本{ひょうほん}を,2枚の偏光板の間に入れ    ると,きれいな色が見える.    → 色の見え方で岩石の種類がわかる. Google 画像  → 岩石のかわりにセロハンテープ(玻璃纸胶带)でも色が見える. *セロハンテープの実験  ・透明プラスチック(塑料)板の上に,セロテープを,いろいろな形・方向に何枚も   重ねてはり付ける.  ・穴のあいた紙コップの底に偏光板を入れ,そのうえにセロテープ板を重ねる.    → 偏光板の4すみを少し切って,紙コップの底の外側にじょうずに      取り付けてもよい.    → セロテープ板も4すみを少し切って,紙コップの内側に入れると      よい.(失敗したら小さなセロテープか両面テープでとめる.)  ・もう一つの紙コップの底にも偏光板を取り付ける.  ・2つの紙コップを重ねて,ぐるぐるまわして見る.    → 偏光万華鏡{へんこうまんげきょう}(偏振万花筒)      (偏光万華鏡の作り方,産業総研のページより) *「偏光」ってなあに?  ・「光」は「波」として飛んでくる.    → ロープで実験.  ・波の振動{しんどう}方向は,「上下動」と「左右動」がある(その中間もある).  ・偏光板は,どちらか一方を通す(中間のものは少し通す).    → ロープと格子{こうし}で実験.  ・偏光板を直角に2枚重ねると,どちらの振動も通らなくなる.    → 景色が見えなくなる!  ※偏光は,高校物理のテーマ  その1, その2(数研出版参考書) *なぜ岩石やセロテープがきれいな色で見えるの?  ・岩石の結晶{けっしょう}やセロテープには,振動方向を回転させる力がある.    → 「旋光性{せんこうせい}          ・光の色によって,回転のどあいがちがう.    → 偏光板をまわすと,いろいろな色があらわれる.  ※旋光性は,高校化学で少し触れられることもある.    → 光学異性体(对映异构)
※ 出席シール台紙と,シールについて.   今月のシールは「火星」