「旋光性」について


 透明な物質の中を光が通る時,光は物質分子との相互作用で速度が遅くなったり性質が 影響を受けたりします.
 速度が遅くなると,光は屈折します.また左右非対称な分子と相互作用をすると,偏光方向 の向きが変化します.この性質を「旋光性がある」と言います.
 ガラスは「非晶質」と言って規則的な結晶構造を持たないので,分子の対称性がなく,旋光性 がありません.これに対し,岩石内の透明部分は水晶のような結晶構造があり,また分子の さまざまな非対称性もあって,いろいろな旋光性を示します.旋光性の,向きの変化の大きさは 光の色によって変わるので,偏光板を回すといろいろな色に変化して見えます.
 結晶の他,セロハン,砂糖水,なども旋光性があります.