駿台学園、ジュニア天文教室、2018年7月21日  (2018年7月23日作成)
*前回の復習,質問への回答
 ・前回のおはなし
   7月31日に大接近(だいせっきん)する火星が、どのように見えるかをお話しました。
   火星を見るにはどのような望遠鏡(ぼうえんきょう)がよいか、どの程度みえるか、
   など、望遠鏡の種類と選び方を説明しました。
 ・質問: ジャイアント・インパクト
   「ジャイアントインパクト」というのは惑星(わくせい)と惑星の衝突(しょうとつ)
   のような大衝突のことです。
   1)小さな惑星が衝突合体(がったい)して地球ができた。
   2)そのときに地球のまわりに飛びちった物体から「月」ができた。
   3)飛びちった物体から、はやぶさ2の「りゅうぐう」のような小惑星(しょうわくせい)
     ができた。
   などの話題があります。
    参考画像
    月の形成 (ユーチューブより)
 ・質問: フィールドスコープのねだん
    お話のときにお見せしたフィールドスコープは、下の参考画像のものです。 
    参考画像(楽天市場より)
  
*太陽黒点(こくてん),爆発現象(ばくはつげんしょう)
  → SDO衛星(えいせい)画像のホームページより
    6月17日〜7月19日の太陽
      →  目に見える光で
         目に見えない紫外線(しがいせん)で
   紫外線でみた黒点のまわりの映像(えいぞう)
    (今日の磁石の実験と関係がある)
   
  
  → 宇宙天気予報(てんきよほう)より、フレア状況(じょうきょう)
  → 黒点も爆発も、あいかわらず少ない。
*7-8月の星空(ほしぞら)
 ・今夜の星空と星座(せいざ) → ステラナビゲータを見る。
  [西の空] 金星(8月にはもっとよく見える)
  [南の空] 木星,土星,さそり座アンタレス,月
  [東の空] 火星(7月31日に大接近,大きく見える)
    → 来月のジュニア天文教室(8月18日)は、屋上の天文台で金・火・木・土星を見る。
      実験・工作として、小さな望遠鏡の工作を予定しています。
 
*磁石(じしゃく)の実験と磁力線(じりょくせん)
 ・磁石の性質の観察(かんさつ): 
  → 磁石には「N極(きょく)」と「S極」がある。
  → N極(きょく)どうし、S極どうしは、反発しあう.
  → N極とS極は引き合う.
  → N、S って何? → N は北、S は南。
  → 地球は巨大な磁石になっている。  (水に浮かべた磁石の実験)
    北を向く極がN極、南を向く極がS極。
 ・磁石からは「磁力線(じりょくせん)」というのが出ていて,これが力を及ぼしあう.
   (スタデイビジョンのページより)
  磁力線はちじもうとする。
  磁力線の「たば」はふくらもうとする。
   → これが反発力(はんぱつりょく)や引力(いんりょく)になる。
   → 参考図(電磁気の道のページより)
 
 ・鉄粉(てっぷん)を使うと,磁力線の形を見ることができる.→ 実験してみよう。
   棒磁石を画用紙の下において、鉄粉をうすくふりかけると、磁力線の形があらわれる。
   立体的(りったいてき)にとびだしているところもある。
   → スプレーのりをふりかけて磁力線の形を固定(こてい)してみよう。
 
   参考図(学研キッズネットのページより)
   
*太陽黒点をX線望遠鏡で見ると・・・
 → 磁力線の形が見える! 
   → 黒点は巨大な磁石である.
     黒点    X線でみた図
 
  
    
 
  
  (右の方や左の方の「白斑」のある部分にも磁力線はたくさん出ている)
   → いずれもNASA, SDO のページより
 *太陽黒点の数の増減(ぞうげん)、11年周期(しゅうき)
   → 黒点の数は、ふしぎなことに、11年ごとにふえたりへったりしている。
     → なぜだか、まだよくわかっていない。
 
  (宇宙天気ニュースのページより)
   → 何百年ものあいだの記録をみると、400年くらい前に、黒点が何年間もほとんど
     見えなかったことがあった。
   → このときは、地球がかなり寒冷化(かんれいか)したらしい。
  
  (JAXA, 宇宙科学研究所のページより)