駿台学園,ジュニア天文教室,2019年10月19日
*復習
・前回のページ(重力波と「かぐら」、波の回折と干渉))
*太陽黒点など
・SDO衛星黒点画像 (7月から黒点なし)
*今月の星空
・秋の大四辺形「ペガサス座」とノーベル賞のお話し
(図は The Nobel Prize のページより)
→ 今年のノーベル賞物理学賞は、天文関連の
2つの業績に対して授与された。
その一つは太陽系外の惑星の発見。
(もう一つは、宇宙の物理学)
スイスの天文学者ミシェル・マイヨール氏
とディディエ・ケロー氏が、ペガサス座51番星
のまわりに初めて「太陽系外惑星」を発見。
想像図 (EarthSky のページより)
*X線天文学のお話し
今日の大人の講座
・X線ってなあに?
→ 放射線の一種。あまりあびると体に毒。
→ 放射線は力が強いので、やわらかいものは通り抜けてしまう。
→ 皮ふや筋肉を通して、体の中を見ることができる。
→ X線写真(ウィキペディアより)
→ X線は体の中に入って、内部の細胞や遺伝子を傷つける。
※ 放射線の被害について
・X線発見の歴史
→ ドイツのレントゲン博士が、真空放電の研究をしているときに
偶然発見した。
→ レントゲン博士は第1回のノーベル賞を受賞。
(右写真は ウィキペディアより)
・X線と天文学
→ 目に見える光だけでなく、目に見えない光(紫外線、赤外線)や、電波、X線を出す星もある。
→ 赤外線星、電波星、X線星、など。
電波星の分布 (天文学辞典のページより)
X線星の分布 (JAXA, MAXI のページより)
※ いちばん明るいX線星は「さそり座X-1」と言って、日本の天文学者が発見した。
※ 目に見える七色の光を「可視光{かしこう}」という。
※ 目に見えない紫外線や赤外線も光の一種であるが、実は電波やX線、ガンマ線も
同じ光の一種で、これらを合わせて「電磁波{でんじは}という。
→ いろいろな電磁波でみた「かに星雲」
(ウィキペディアの図を基に駿台学園天文講座で作成)
・どんな星がX線を出しているか?
→ 「さそり座X-1」は、中性子星の連星 想像図 (Stony Brook 大学のページより)
→ 「おうし座X-1」は、超新星爆発の残骸{ざんがい}、「かに星雲」
ハッブル望遠鏡の写真 (ウィキペディアのページより)
X線で撮影した写真 (天文学辞典のページより)
・今日の大人の講座、小山先生のお話し
→ 学習シートの図
清明神社(京都) (icotto氏のページより)
五方山熊野神社(都内葛飾区)
*X線の実験
・X線は、高い電圧(数千ボルト)で放電させると発生する。
→ 高圧放電{こうあつほうでん}実験
→ 真空放電管(クルックス管、ガイスラー管)
(右図は akizu store のページより)
→ 高電圧発生装置(誘導コイル)
(右図は (株)ナリカ のページより)
→ 放射線測定装置{ほうしゃせんそくていそうち}を使ってX線を調べる。
・X線と同じように、目に見えない光として「紫外線{しがいせん}」がある。
X線も紫外線も「蛍光物質{けいこうぶっしつ}」を光らせる性質がある。
・紫外線を使ったマジカルライトペン(マジックライトペン)の実験。 → 次回へ