駿台学園ジュニア天文教室,2023年12月16日
タイトル: 大電波望遠鏡「アルマ」
講 演 者: 中嶋浩一
※ホームページの見方について
http://sundai.sakura.ne.jp
◎前回の復習 (
前回のページ)
*ブラックホールとその見え方
ブラックホールについてのいろいろな説明
「時空のゆがみ」が引力(重力)になる実験
◎今月の太陽黒点
太陽の爆発の様子 ========>
→ 11月28日に大きな爆発が起こった
(
右図の出典)
黒点のようす
紫外線で見た爆発のようす
爆発の影響と考えられる「低緯度オーロラ」が、
北海道で観測された。
→
テレビニュース
(
図の出典) (
図の出典)
[参考]
12月8日の爆発と、そのときの
黒点のようす、および
紫外線画像
12月14日の爆発と、そのときの
黒点のようす、および
紫外線画像
◎今月の星空
・右図は12月10日早朝の月と金星
・12月22日夕方には月と木星が接近する →
国立天文台の解説ページ
・12月22日は「冬至」
→ 昼の長さが最も短い → 日の出 6時43分、日没 16時33分(9時間50分)
→ (6月21日の「夏至」には 14時間35分)
→ しかし、日の出が一番遅いのは約2週間後の1月7日ころ、
日没が一番早いのは約2週間前の12月7日ころ。
→
説明図(ウィキペディア)
◎今月のおはなし 大電波望遠鏡「アルマ」
・電波天文学
→ 電波で天体を観測する天文学を「電波天文学」という。
→ そのときに使う望遠鏡を「電波望遠鏡」という。
→ 電波望遠鏡の例 「野辺山電波天文台」
45m電波望遠鏡
→ 電波望遠鏡は、小さいパラボラをたくさん並べて観測する 「電波干渉計」
10m電波望遠鏡の干渉計 同左
→ 野辺山天文台
電波天文入門解説のページ
・電波で観測すると何がわかるか
→ 曇っていても昼間でも観測できる!
→ ブラックホールがわかる!
→ ブラックホールにガスが吸い込まれるときに強力な電波を出す。
→
想像図 (国立天文台)
→
実際に電波で見える画像 (
アルマ望遠鏡のページ)
→ 温度の低い「星雲」が見える。
→ オリオン座には目に見えない「星雲」がたくさんあり、そこで星が誕生している。
→
オリオン座の、目に見える画像と電波で見た画像 (出典:
裳華房のページ)
・アルマ電波天文台
→ 世界中の電波天文学者が協力して作った、最新鋭の電波天文台。
→ 南米のアンデス山脈の中の高地にある。(約5000m) →
地図
→ たくさんの電波望遠鏡を広い面積に並べたので、たいへん高性能。
→
アルマ全景 同、中心部
→
国立天文台、アルマ望遠鏡のページ
→ 温度が低くて密度の高い星雲(構成元素が「分子」担っているので「分子雲」という)
の出す電波は、地球大気の水蒸気の影響を受けやすいので、水蒸気の少ない「高地」
でないと観測できない。(5000mならば十分)
→ 広い範囲にパラボラアンテナを配置すると、星雲の狭い範囲をシャープに観測できる。
==> 星雲から誕生したばかりの星で、まわりに「惑星」が形成されつつあるところを観測
→
サンプル画像1 サンプル画像2 サンプル画像3
◎電波の実験「ヘルツの実験」
→ 「電波」の存在は、ヘルツという人が「ヘルツの実験」で発見した。
→ ヘルツは、ドイツの物理学者、
電波の「メガヘルツ」(周波数の単位)の元になった。
→
ハインリヒ・ヘルツ (ウィキペディア)
→
同、英語版