駿台学園,ジュニア天文教室,2021年3月27日
(オンラインで実施)
はじまり
※ホームページの見方について
http://sundai.sakura.ne.jp
◎前回の復習 (前回のページ)
*老人星「カノープス」と、星座「アルゴ座」のおはなし。
*宇宙の始まりのおはなし。
*静電気の実験。
◎今月の太陽黒点
*SDO衛星の画像の観察: (→ 2月後半~3月の黒点)
→ 今月は黒点が少なかった. → おはなしは省略.
→ 来月には、太陽 についてくわしいお話をします。
◎今月の星ぞら (→ ステラナビゲータで)
*今夜の星ぞら
→ 西の空に「冬の大三角形」、オリオン座、火星、
が見える。
いちばんよく見えるのが「シリウス」。
→ 東の空に、うしかい座の「アークトゥルス」
がよく見える。
→ 冬の大三角形は、シリウス、ベテルギウス、
プロキオン。
→ 今日は シリウス のくわしいお話をします。
(上図の出典)
◎シリウスのおはなし
→ 今日のおとなの天文講座は「シリウス」のおはなし。
*シリウスはどんな星?
→ (金星や木星などの惑星を除くと)全天でいちばん明るい星。
→ 2番目は、前回お話した「カノープス」。
※ 星の明るさを「1等星」,「2等星」・・・という順番であらわす。
1等星は21個ある。2等星は約70個。3等星は約200個。
1等星21個の平均を「1等星のあかるさ」とすると、これより1段階
明るい星は「0等星」、さらに1段階明るい星は「-1等星」、となる。
→ シリウスは-1等星よりも明るく、「-1.5等星」。
→ すぐそばの「ベテルギウス」は赤っぽい星であるが、シリウスは
青白っぽい星。
※ 星の明るさと星の色、星座は、小学校4年生の理科。
(受験研究社『理科/まとめ上手』より)
*シリウスはどこにあって、いつごろ、どのように見えるか? (ステラナビゲータ)
→ 「おおいぬ座」にあって、オリオン座といっしょに
冬の夜空によく見える。
※ 夏の終わりには、あけがたの東の空に見える。
*シリウスのふしぎ(ビデオ使用)
・シリウスは、ふらついている! → ビデオ
→ 解決: 近くに別の星があって「連星{れんせい}」となって
おり、くるくる回っている。
(右図の出典)
・ふらつきの原因の、相手の星が見えない?
→ 解決: 相手の星は、明るさ1万分の1の、たいへん小さい星なので、
ふつうの望遠鏡では見えなかった。
・小さい星がどうして大きいシリウスを動かす?
→ 解決: 小さいのにすごく重く、シリウスと同じくらい重い。
・そうすると、その星の「密度」は地上の物質の百万倍になるが、そんな物質があるのか?
→ 解決: そういう物質が宇宙には存在して「白色矮星{はくしょくわいせい}」という。
(ブラックホールではない)
※「白色矮星」の(ちょっとむずかしい)説明。
白色矮星の破片は、角砂糖1個で 象1頭 くらいの
重さがある!
(地球上の物質は、どんなに重くても ハツカネズミ
くらい。)
(
象の図の出典)(
角砂糖の図の出典)
(
ハツカネズミの図の出典)
物質を構成するのは「原子」。
原子は「原子核」と「電子の雲」でできている。
電子の雲はひじょうにがんじょうで、人間の力ではつぶせない。
→ 1個の星の重さ(地球の100万倍)でつぶすと、電子の雲は
100分の1くらいまではつぶれる。白色矮星は、このような
物質でできている。 (
原子の図の出典)
さらにこれの何万倍という力で電子の雲をつぶすことができるが、
これについてはまた別の機会に。
・シリウスは、昔の記録には「赤い星」と書いてある?
→ いろいろ可能性は考えられるが、まだ解決していない。
(桜井天体か?) → ビデオ
*星の血液型のおはなし
→ 星にも血液型のような「型」があり、シリウスはA型。
※「スペクトル」(虹の七色)のおはなしと実験
右図の出典
虹の七色
上図の出典
・スペクトルを見るには「プリズム」や「CD」,「DVD」などを使う。
・プリズムとスペクトル
上図の出典
・DVD とスペクトル → 実験
→ 星のスペクトルを見ると、星によって違いがある。
(右図の出典)
→ 血液型のように分類する。
「スペクトル型」という。
おしまい