駿台学園,ジュニア天文教室,2022年4月16日
※ホームページの見方について 
  
http://sundai.sakura.ne.jp
◎前回の復習 (
前回のページ)
*銀河のおはなしの復習
*明け方の東の空に,惑星が大集合
*春分の日のお話
*地球の地図の緯度・経度と、空の地図(天図)の緯度・経度
*宮沢賢治と、銀河鉄道の夜
*気体を光らせる実験と、そのスペクトルの観察
◎今月の太陽黒点
*SDO衛星の画像の観察:        

  → 
3月後半~4月前半の黒点
    同じ時期の紫外線画像
  → 
今月のやや大きな爆発(3月30日17時)
    
同じ時期の黒点画像
    爆発の大きさを示す図
◎今月の星ぞら (→ ステラナビゲータで)
*明け方に惑星が勢ぞろい
  → 残念ながら、太陽に近いのでよく見えない。
*5月1日(朝4時)に、金星と木星が大接近! (→ ステラナビゲータで観察)
◎太陽の歴史上の大爆発のお話(日経サイエンス、4月号より)  

   (出典の記述のない図は、日経サイエンス4月号の記事より)
 [記事の要点]
 ・何千年もの間には、けたちがいに大きい爆発(太陽フレア)が
  何度もあった。
          

 ・大きな木の年輪を調べると、過去の爆発がわかる。(
右図の出典)

   
 
 ・九州の屋久島にある巨大な杉の木(
屋久杉)の年輪から、
  775年(奈良時代)と993年(平安時代)に大爆発があったこと
  がわかる。(名古屋大学、
三宅 芙沙 先生の研究)
   
   
    
                              上図の出典
  ※ 宇宙放射線で生成される「炭素14(
14C)」という物質が急増していた。
     → 
参考ページ
           
 ・これ以外にも、紀元前7176年、同5259年ころにもあったらしい。
 ・大爆発があると、あちこちで
オーロラが見えるので、 
  歴史の記録に残る。(右図)
        
 ・こんな爆発がいま起こったら、人工衛星や通信がめちゃくちゃ
  になって大事件になる。
 ・天気予報で台風の襲来を予報して被害を少なくするように、太陽
  爆発を予報する
宇宙天気予報の研究が進んでいる。
    
宇宙天気予報のホームページ
◎ドップラー博士の研究
*
ドップラー効果というのを知ってますか?
  → 救急車やパトカーなどが前を通りすぎるとき、警報音の音の高さが変化
    する現象。
  → 近づいてくるときは「高い音」になり、遠ざかるときは「低い音」になる。
      → 
ウィキペディア (
英語版)
  → 
音の高さのページ
      → 「ド」が「レ」になるのは、時速150kmで近づいたとき。
      ※ これの計算式をドップラー博士が発見した。
*ドップラー博士 (図は
ウィキペディアより) 

 
  → オーストリアの物理学者。ドップラー効果がなぜ起こるかを
    理論的に説明し、またどれくらいの速度で走ればどれくらい
    音がずれるか、その計算式を発見した。
  → しかし彼の理論はなかなか受け入れられず、大反対する人も
    いた。
  → そこで、オランダのボイス・バロットという人が、トラン
    ペット奏者を乗せた蒸気機関車から聞こえる音を絶対音感を
    持つ音楽家が記録する、という方法で実験し、証明した。
          

(左図は 
wikipedia より)
          → 
壁画のある場所(オランダ、ユトレヒト)
*ドップラー効果と天文学
  → 「音」だけではなく「光」にもドップラー効果があり、近づくと
    「色」が青っぽくなり、遠ざかると赤っぽくなる。
      
   
   
 
  → 実際に色が変わるには、秒速何万kmというスピードが必要であり、
    地球上では観測できない。しかし宇宙ではこのような高速で動く天体
    もあり、いろいろなことが観測される。
  → いちばん重要なのは
宇宙の膨張である。   
    → 宇宙では、遠方の天体(銀河)は赤っぽくなっており、我々から
      遠ざかっていることがわかる。そして、遠方の銀河ほど速く遠ざ
      かっていることもわかっている。
 
    → これは「宇宙が一様に膨張」していることを示している。   
 
      図の出典  
    ※ エドウィン・ハッブルという人が 1929年に発見した。
        右図は 
ウィキペディアより。
◎ドップラー効果の実験
    実験1
    実験2