◎前回の復習 (
前回のページ)
*太陽の観察: 4月20日にやや大きな爆発があった。
*今月の星空: 春の大曲線(北斗七星、アークトゥルス、スピカ)
*天体望遠鏡博物館のおはなし
*レンズのいろいろと、望遠鏡のおはなし
*凸レンズを使った望遠鏡の実験
  (どうして天体望遠鏡はさかさに見えるか)
◎今月の太陽黒点
*SDO衛星の画像の観察:        

  → 
5月後半~6月前半の黒点
  → やや大きな活動があった(6月13日)
    

      (出典:
宇宙天気予報のページより)
    
同じ時期の紫外線画像 
    同じ時期の黒点画像 
◎NHKテレビ『ナゾの巨大爆発スーパーフレア』紹介
   (2022年5月、コズミックフロント)

 ・(00:00-02:00)太陽フレア(爆発)の映像と、その被害
 ・(26:50-30:55)被害の説明
 ・(34:00-34:30)日本でオーロラ
 ・(51:00-51:40)黒点について
   → 黒点のナゾについてはまだよくわかっていない。
     → このナゾを解決することが最も大切。
   → 
爆発が衛星カメラに与えた影響
                     (右図は 
日経サイエンス2022年4月号記事 より)
◎今月の星ぞら 
*6月18日明け方、月とすべての惑星が見える (→ ステラナビゲータ)

  → 
国立天文台の解説ページ
  
*伝統的たなばた
  → 今年のほんとうのたなばたは
8月4日なので、来月おはなしします。
                          (
右図の出典)
◎すばる望遠鏡と、昔の宇宙 (少しむずかしいおはなし)
*
昔の宇宙を、どうやって観測するか?
  → 遠くの宇宙を見ると、昔の宇宙が見える! (なぜ?)
 ・
宇宙の距離「光年」
   → 宇宙はたいへん広いので、km(キロメートル)でははかれない、「光年」を使う。
            
   → 光の速度は、1秒間に 30万km  
(1分は60秒、1時間は60分だから)
           1時間に 10億8千万km  
(1日は24時間だから)
           1日に  259億2千万km   
(1年は約365日だから)
           1年に  約 9兆5千億km   

            
   → 光が1年間に進む距離を「1光年」という。
      (約 10兆km = 10,000,000,000km)
                     (図は
ウィキペディアより)
   → いちばん近い星は、     約4光年、
     オリオン座のベテルギウスは、約550光年、
     天の川銀河の大きさは    約10万光年、
     アンドロメダ銀河は、    約250万光年、     
M31 ウィキペディア
     おとめ座の銀河団のM87は、  約5500万光年、    
M87 ウィキペディア
     すばる望遠鏡で見える一番遠い天体  約129億光年、
     柏川先生の確認した一番遠い天体(銀河)約134億光年、
         ( 134,000,000,000,000,000,000km !)  (→ 
宇宙ソフト、Mitaka)
 ・
4光年先の星は、4年前の姿を見ていることになる。 (わかるかな?)
   → いま見えているベテルギウスは、550年前の、日本の戦国時代のころの姿。
     ベテルギウスは、近いうちに大爆発を起こして消滅してしまうと言われている。
     もしかすると、現在はもうなくなってしまっているのかもしれない。 
ユーチューブ
     → 光より速いものはない(アインシュタイン博士)ので、これは絶対にわからない。
   → 遠くの宇宙を見ると、昔の宇宙が見える!
*昔の宇宙はどうなっていたか?
  → どこまで昔がみえるのか? 昔はどうだったか?
 ・
宇宙の膨張{ぼうちょう}      
   → 4月のジュニア天文教室で勉強した「ドップラー効果」
     によって、この宇宙は
膨張していることがわかる。
       → 
4月のジュニア天文教室
                          図の出典 
 ・膨張しているということは、
昔は宇宙はもっと小さかったということになる。
   → 5500万光年のM87銀河は、1年間に 0.004光年づつ遠ざかっている。
     → ということは、
        5500万 ÷ 0.004 = 約 138億
       となって、約138億年前は M87銀河は私たちのすぐ近くにいたことになる。
   → 他の銀河も皆すべて同じような動きをしているので、138億年前は全員が一か所に
     いたことになる。 
 ・
宇宙の始まり
   → 全員が一か所にいたという時期を「宇宙の始まり」と考える。
      (それ以前のことは考えてもわからないので、考えないことにする)
   → 宇宙は138億年前に「誕生」した。(宇宙の年齢は「138億歳」である。)
 ・始まりから現在までの宇宙の
進化
   → (宇宙の全員が一か所にいたのだから)宇宙の始まりは「超高密度・超高温」だった。
     → 
火の玉宇宙(まぶしくて何も見えない)
   → 膨張するにつれて密度は薄くなり、温度も低くなっていった。
   → 誕生後 30万年ほどで温度は 3000度まで下がると、宇宙は透明になり、遠くが見える
     ようになった。
     → 
宇宙の晴れ上がり
   → 宇宙は138億年前に誕生し、その30万年後に見えるようになった。
     → 
(138億 - 30万)光年のかなたを見ると、最初の宇宙が見える!
       → それ以前(それより遠方)は、光では見えない。 → ?
 ・(138億 - 30万)光年かなたの、最初の宇宙の図
    

           (図の出典は、
アストロアーツのページ)
*すばる望遠鏡の観測。
  → 
すばる望遠鏡ホームページ
◎宇宙の始まりのころを、実験で見る。
*放電実験