駿台学園,ジュニア天文教室,2022年6月18日


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◎前回の復習 (前回のページ) *太陽の観察: 4月20日にやや大きな爆発があった。 *今月の星空: 春の大曲線(北斗七星、アークトゥルス、スピカ) *天体望遠鏡博物館のおはなし *レンズのいろいろと、望遠鏡のおはなし *凸レンズを使った望遠鏡の実験   (どうして天体望遠鏡はさかさに見えるか)
◎今月の太陽黒点 *SDO衛星の画像の観察:        → 5月後半~6月前半の黒点   → やや大きな活動があった(6月13日)            (出典:宇宙天気予報のページより)     同じ時期の紫外線画像      同じ時期の黒点画像 
◎NHKテレビ『ナゾの巨大爆発スーパーフレア』紹介    (2022年5月、コズミックフロント)  ・(00:00-02:00)太陽フレア(爆発)の映像と、その被害  ・(26:50-30:55)被害の説明  ・(34:00-34:30)日本でオーロラ  ・(51:00-51:40)黒点について    → 黒点のナゾについてはまだよくわかっていない。      → このナゾを解決することが最も大切。    → 爆発が衛星カメラに与えた影響                      (右図は 日経サイエンス2022年4月号記事 より)
◎今月の星ぞら *6月18日明け方、月とすべての惑星が見える (→ ステラナビゲータ)   → 国立天文台の解説ページ    *伝統的たなばた   → 今年のほんとうのたなばたは8月4日なので、来月おはなしします。                           (右図の出典
◎すばる望遠鏡と、昔の宇宙 (少しむずかしいおはなし) *昔の宇宙を、どうやって観測するか?   → 遠くの宇宙を見ると、昔の宇宙が見える! (なぜ?)  ・宇宙の距離「光年」    → 宇宙はたいへん広いので、km(キロメートル)でははかれない、「光年」を使う。                 → 光の速度は、1秒間に 30万km  (1分は60秒、1時間は60分だから)            1時間に 10億8千万km  (1日は24時間だから)            1日に  259億2千万km (1年は約365日だから)            1年に  約 9兆5千億km                    → 光が1年間に進む距離を「1光年」という。       (約 10兆km = 10,000,000,000km)                      (図はウィキペディアより)    → いちばん近い星は、     約4光年、      オリオン座のベテルギウスは、約550光年、      天の川銀河の大きさは    約10万光年、      アンドロメダ銀河は、    約250万光年、     M31 ウィキペディア      おとめ座の銀河団のM87は、  約5500万光年、    M87 ウィキペディア      すばる望遠鏡で見える一番遠い天体  約129億光年、      柏川先生の確認した一番遠い天体(銀河)約134億光年、          ( 134,000,000,000,000,000,000km !)  (→ 宇宙ソフト、Mitaka)  ・4光年先の星は、4年前の姿を見ていることになる。 (わかるかな?)    → いま見えているベテルギウスは、550年前の、日本の戦国時代のころの姿。      ベテルギウスは、近いうちに大爆発を起こして消滅してしまうと言われている。      もしかすると、現在はもうなくなってしまっているのかもしれない。 ユーチューブ      → 光より速いものはない(アインシュタイン博士)ので、これは絶対にわからない。    → 遠くの宇宙を見ると、昔の宇宙が見える!
*昔の宇宙はどうなっていたか?   → どこまで昔がみえるのか? 昔はどうだったか?  ・宇宙の膨張{ぼうちょう}          → 4月のジュニア天文教室で勉強した「ドップラー効果」      によって、この宇宙は膨張していることがわかる。        → 4月のジュニア天文教室                           図の出典  ・膨張しているということは、昔は宇宙はもっと小さかったということになる。    → 5500万光年のM87銀河は、1年間に 0.004光年づつ遠ざかっている。      → ということは、         5500万 ÷ 0.004 = 約 138億        となって、約138億年前は M87銀河は私たちのすぐ近くにいたことになる。    → 他の銀河も皆すべて同じような動きをしているので、138億年前は全員が一か所に      いたことになる。   ・宇宙の始まり    → 全員が一か所にいたという時期を「宇宙の始まり」と考える。       (それ以前のことは考えてもわからないので、考えないことにする)    → 宇宙は138億年前に「誕生」した。(宇宙の年齢は「138億歳」である。)  ・始まりから現在までの宇宙の進化    → (宇宙の全員が一か所にいたのだから)宇宙の始まりは「超高密度・超高温」だった。      → 火の玉宇宙(まぶしくて何も見えない)    → 膨張するにつれて密度は薄くなり、温度も低くなっていった。    → 誕生後 30万年ほどで温度は 3000度まで下がると、宇宙は透明になり、遠くが見える      ようになった。      → 宇宙の晴れ上がり    → 宇宙は138億年前に誕生し、その30万年後に見えるようになった。      → (138億 - 30万)光年のかなたを見ると、最初の宇宙が見える!        → それ以前(それより遠方)は、光では見えない。 → ?  ・(138億 - 30万)光年かなたの、最初の宇宙の図                 (図の出典は、アストロアーツのページ
*すばる望遠鏡の観測。   → すばる望遠鏡ホームページ
◎宇宙の始まりのころを、実験で見る。 *放電実験